第5回 マニュアルフォーカスな話 〜ファインダーとピント〜
AF当たり前の時代に逆らうように、今日、マニュアルフォーカス・レンズとともに新しいカメラを発注してしまいました。前のコラムにはLEICA M9と書きましたが、新品ならレンズ1本と本体で100万に届こうかというカメラには手が出ませんでした。デジタルを軸に考えたのも、コストがあるからです。カメラを買って貯金が無いとか、ローンで手一杯になって撮影に出かけられなくなってしまっては本末転倒。
それから、LEICAにしなかったのはレンジファインダーも実は苦手なんです。今まで使ったレンジファインダーのカメラは、LEICA M6 Minolta CLE Konica HEXER Mamiya7 PLAUBEL Makina67ですが、しっくりこず、一眼レフカメラを使ってきました。
一眼レフ選びとフォーカス
一眼レフを選ぶときに注意したい点があります。
1. 私は眼鏡をかけているので、裸眼の方に比べると目の位置がファインダーから離れます。そうすると画面の隅々まで見えにくくなります。カメラによっては、スクリーンの外に表示される絞り値やシャッター速度が読めないなんてことが起こります。シャッター速度にはそれなりに役目があって、絞りの役目はたくさんあります。いろんなことを考えもってシャッターを切っていくには、表示情報も一目で見られるファインダーを持ったカメラが必要です。
2. ピント合わせが出来るファインダーがなかなか無いんです。「AF時代に、MF出来るファインダー?意味不明。」と考える方もおられるでしょう。MFにコダワル理由は後ほど書くとして、カメラの機械的な部分では、ピントが合わせやすい(ピントがつかみ易い)とか、合わせにくい(つかみ辛い)は、レンズとファインダーで決まります。ピントが合わせにくいレンズやピント合わせがやりにくいファインダーってあるんです。これは単に操作のし易さを評価した物ではなく、見え方の問題です。「ピントのヤマ」といいますが、ピントを合わせようとすると、ぼけている状態からはっきりした状態になり、行き過ぎるとまたぼけていきます。
< ピントのヤマのイメージ >
山の頂上がなだらかなレンズはピントを合わせにくく、少し暗い場所では苦労します。AFも合わせにくくなり、AF補助光を使うことになります。ただこれは、一概にダメだと言っているわけではありません。頂上が尖っているレンズはシャープな印象を与えます。日本製のレンズはヤマの尖ったものが多く、ピントが合っている場所、合っていない場所の差がはっきり出てきます。逆にヤマがなだらかなレンズは、ピントが合っている場所、合っていない場所の差が曖昧で結果として柔らかな写真が出来上がります。私が好きなZEISS(ツァイス)にこの手合いのレンズが多く、今回発注したレンズは、Koshina ZEISS 35mm f2です。Contaxでも常用しているレンズです。ZEISSを選んだ理由は、他にもあります。最大の理由はマニュアルフォーカスレンズだからです。
第6回 マニュアルフォーカスな話〜フォーカスすること〜に続く >>
石丸琢磨
1972年 生まれ
1994年 旧大阪写真専門学校卒業
ビジュアルアーツ大阪 写真学科勤務
2005年 東京ビジュアルアーツ退社
1996年 「人間の街」プロジェクト参加 銀座ガーディアンガーデン
2004年 「流れの詩」ビジュアルアーツギャラリー
その他グループ展等参加
| « 第6回 マニュアルフォーカスな話〜フォー ... | 第4回 旅とカメラ » |
|---|


